CCNAの取り方・勉強法現役IT講師が合格までの最短ルートを解説【200-301対応】

CCNAの取り方・勉強法
現役IT講師が合格までの
最短ルートを解説【200-301対応】
「何から始めればいいか」「どの教材を使えばいいか」「サブネット計算がどうしても難しい」——現役IT講師・元NWエンジニアが、講座で実際に教えている内容をもとに具体的に解説します。
つまり、CCNAはインフラエンジニアとしての基礎力を証明する資格です。また、CCNAは、インフラエンジニアを目指すうえで最も重要な資格の一つです。ネットワーク機器で世界最大のシェアを持つシスコシステムズが認定するベンダー資格であり、ネットワーク基礎からセキュリティ・自動化の概念まで幅広くカバーしています。
したがって、この記事では、試験の概要から学習の順番・教材・つまずきポイントの突破法・受験申し込みの手順まで、IT講師として実際に教えている内容をもとに解説します。
1. CCNAとは——資格の位置づけと取得する意味
まず、CCNAがどのような資格で、なぜインフラエンジニアに必要なのかを整理しましょう。また、同様のIT資格との違いを把握することで、自分に合った学習計画が立てやすくなります。
「サブネットって何…? 2進数とか無理なんだけど…」——CCNAの勉強を始めた人の9割が、最初にここで詰まります。安心してください、私もそうでした。でも一度わかると「あ、そういうことか」となる瞬間が必ず来ます。
具体的に言うと、CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコシステムズが提供するネットワーク技術者向けの認定資格です。シスコの認定体系の中では「アソシエイト」レベルに位置し、エントリーレベルの「CCST」の上、プロフェッショナルレベルの「CCNP」の下にあたります。
インフラエンジニアにとってのCCNAの価値
- ✓SES現場への配属先の質が変わる:CCNAを持って入社することで、単純な運用監視だけでなく、設定変更や保守作業に近い案件に配属されやすくなる
- ✓現場での信頼度が上がる:「この人はネットワークの基礎を理解している」という信頼が先輩・クライアントから得られやすくなる
- ✓転職市場での評価が上がる:ITパスポートと比べて実務的な技術力の証明として評価される傾向がある
- ✓CCNP・クラウド資格への土台になる:CCNAで学ぶネットワーク基礎は、CCNP・AWS SAA・AzureなどのクラウドやLinux(LPIC)の学習にも直接活きる
また、転職活動を開始する前にCCNAを取得した状態で臨むことが理想です。「現在学習中・○月受験予定」という状態でも転職活動は可能ですが、取得済みの状態と取得前では配属先の質に差が出やすいです。インフラエンジニアを目指す方は、転職活動の開始より前にCCNA取得を目標に設定することをおすすめします。
2. CCNA(200-301)試験の詳細
次に、試験の具体的な概要を確認しましょう。受験前に出題範囲・試験時間・合格ラインを正確に把握しておくことで、無駄のない学習が可能になります。さらに、シミュレーション問題の扱いも近年変化しているため、最新情報を押さえておくことが重要です。
試験の出題分野と比率
なお、CCNA 200-301の出題範囲は以下の6分野です。分野ごとの出題比率はシスコの公式試験概要書(v1.1)に基づきます。
合格スコアについて
なお、シスコシステムズはCCNA(200-301)の合格スコアを公式に公開していません。そのため特定のスコアを「合格ライン」として断言することはできません。試験後は各分野のスコアがレポートとして表示されますが、総合スコアは表示されません。
したがって、「825点が合格ライン」「70%以上で合格」などの情報がネット上で多く見られますが、これらはシスコ公式の情報ではなく、受験者の体験談・推測に基づくものです。目安として参考にすることは問題ありませんが、公式情報でないことを念頭に置いてください。
シミュレーション問題(コマ問)について
一方で、CCNA 200-301では、2020年の改訂時にシミュレーション問題が廃止されましたが、受験者の体験談や各種学習サービスの情報によると、2023年頃から再び出題されているようです。シスコ公式から廃止・復活についての正式なアナウンスはなく、今後も出題状況が変わる可能性があります。
また、シミュレーション問題は、画面上でCLI(コマンドライン)を操作してネットワーク機器の設定・確認を行う形式です。時間を多く要するため、時間配分の練習も重要です。
したがって、現状では出題されている可能性が高いため、Cisco Packet Tracerや Ping-tのコマンド問題で事前に練習しておくことをおすすめします。基本的なインターフェース設定・VLAN設定・ルーティング設定・showコマンドによる確認が対策の中心です。詳しくは第6節で解説します。
3. CCNAの学習ロードマップ(フェーズ別)
続いて、効率的な学習の順番を解説します。闇雲に教材を進めるのではなく、フェーズを意識した学習が合格への近道です。一方で、各フェーズにかける時間は個人差があるため、自分のペースに合わせて調整してください。
したがって、CCNAの学習を効率的に進めるには、インプット→アウトプット→弱点補強→模擬試験の順番を守ることが重要です。全てを同時並行で進めようとすると、どれも中途半端になりやすいです。
インプット期:基礎知識の習得
まずCCNAの学習範囲全体を「俯瞰」することが重要です。わからない用語が多くても気にせず、「こういう内容を学ぶんだ」という地図を作るイメージで進めてください。
CCNAの最初の難関がIPアドレスとサブネット計算です。2進数変換・AND演算・サブネットマスクの計算を、計算問題として繰り返し練習します。ここを乗り越えると、それ以降の学習がスムーズになります。
出題比率の高い順(IP接続→ネットワーク基礎・アクセス→セキュリティ→IPサービス→自動化)に読み進めます。1分野を読み終えたら、その分野のPing-t問題を解いてすぐに定着確認するサイクルを繰り返します。
アウトプット期:実機演習と模擬試験
特にシミュレーション問題対策として、Cisco Packet Tracerで実際にコマンドを打って設定を確認します。インターフェース設定・VLAN設定・ルーティング設定・showコマンドを繰り返し練習します。
全分野のテキスト学習が終わったら、Ping-tの問題を全分野にわたって繰り返します。正答率が低い分野を把握して、テキストに戻って復習するサイクルを回します。Ping-tの模擬試験モードで9割程度の正答率を目指します。
本番の試験時間(120分)を意識した模擬試験を繰り返し、時間配分を練習します。特にシミュレーション問題に時間がかかる場合があるため、時間管理の感覚を身につけておくことが重要です。受験日は学習開始時点で予約しておくと、学習ペースを維持しやすくなります。
4. おすすめ教材——講師が実際に使っているもの
そのため、ここでは現場での指導経験をもとに、実際に効果があった教材だけを厳選して紹介します。なお、教材は「どれを使うか」よりも「どう使うか」が重要です。つまり、一冊を繰り返し使い込む姿勢が合格率を上げます。
テキスト・インプット教材
インプレス刊。解説が詳しく、問題集としての完成度が高い。テキストと問題集が一体になっており、1冊で学習を進めやすい。
翔泳社刊。図解が豊富でわかりやすく、ネットワーク初心者にも読みやすい。テキストとして読む用途に向いている。
問題演習・実機演習ツール
CCNA問題集として最もよく使われているWebサービス。無料会員登録で約900問が利用可能。スマートフォンでも利用できるため、隙間時間の学習に最適。
有料プランに加入することで全問・模擬試験・コマンド問題が利用できる。料金は2,640円/30日・3,300円/60日・3,960円/90日(2024年8月時点)。
無料ツール・シミュレーター
シスコが無料提供するネットワークシミュレーター。Ciscoアカウント(無料)を作成することでダウンロードできる。コマンド練習・シミュレーション問題対策に必須。
infraexpert.comなど、ネットワーク技術の解説サイトを補助教材として活用する。テキストで理解しにくい概念を図解で確認するのに役立つ。
なお、テキストは黒本か白本のどちらか1冊を選び、それを徹底的に使い込むことが重要です。複数のテキストを並行して進めると、それぞれが中途半端になりやすいです。問題集はPing-tを軸に使い、テキストの問題集で模擬試験の練習を行うという組み合わせが、多くの受講生にとって効果的でした。
5. サブネット計算の突破法——最もつまずくポイント
サブネット計算はCCNA学習で最大の壁とされています。しかし、コツさえつかめれば必ず解けるようになります。また、計算方法を体に染み込ませるためには、理屈の理解と反復練習の両方が欠かせません。
CCNAの学習で最も多くの方が止まるのがIPアドレスとサブネット計算です。しかし、正しい手順で練習すれば、必ず克服できます。これは「IT未経験者が2進数の計算に慣れていないから」であり、練習量の問題です。理解力の問題ではありません。
サブネット計算でつまずく原因
- !2進数とIPアドレスの関係が直感的に結びついていない
- !「/24」「/25」「/26」などのCIDR表記とサブネットマスクの関係が混乱している
- !「ホスト数の計算」「ネットワークアドレス・ブロードキャストアドレスの求め方」が公式として丸暗記になっていて、意味が理解できていない
突破するための具体的なアプローチ
サブネット計算で「どうしても理解できない」という受講生に共通しているのは「計算の手が止まっている」ことです。理解しようと考えすぎるより、まずは計算問題を毎日少量ずつ手で解くことが最も早い突破方法です。2週間毎日10分続けるだけで、多くの受講生が「わかってきた」という感覚を掴んでいます。
6. シミュレーション問題(コマ問)の対策
さらに、近年注目されているのがシミュレーション問題(コマ問)への対策です。一方で、シスコ公式からの正式なアナウンスがないため、実際の受験者の声をもとに対策を立てる必要があります。したがって、Cisco Packet Tracerでの実機演習は必須と考えてください。
さらに、前述の通り、2023年頃から受験者の体験談においてシミュレーション問題の出題が多数報告されています。シスコ公式からの公式アナウンスはありませんが、現状では対策しておくことを強くおすすめします。
シミュレーション問題で出題されやすい操作
- →インターフェースへのIPアドレス設定・no shutdownコマンドによる有効化
- →VLANの作成・アクセスポートへのVLAN割り当て・トランクポートの設定
- →スタティックルートの設定・OSPF基本設定
- →EtherChannelの設定(LACP)
- →showコマンドによる設定・状態の確認(show ip interface brief・show vlan brief・show ip route など)
Packet Tracerでの練習方法
具体的には、Cisco Packet Tracerは、シスコが無料提供するネットワークシミュレーターです。Ciscoアカウント(無料)を作成することでダウンロードできます。以下の流れで練習することを推奨します。
- ルーター・スイッチ・PCをドラッグ&ドロップで配置し、ケーブルで接続する
- 各機器のCLIを開いて、設定コマンドを入力する(テキストで学んだ内容を実際に打ち込む)
- pingコマンドで疎通を確認する
- 意図的に設定ミスを作り、showコマンドでエラーを見つけて修正する練習をする
一方で、本番試験でシミュレーション問題が出題された場合、1問あたり10〜15分程度かかることがあります。120分の試験時間の中で時間を使いすぎると、後続の問題の見直し時間がなくなります。Ping-tの模擬試験を120分タイマーで解く練習を繰り返し、時間配分の感覚を身につけておくことが重要です。
7. 受験申し込みの手順
学習の見通しが立ったら、早めに受験日を確定させましょう。なぜなら、期日を決めることで学習のペースが締まり、合格率が上がるからです。また、会場の空き状況によっては希望日に予約できないこともあるため、余裕を持って申し込むことを推奨します。
具体的には、CCNAはCBT(Computer Based Testing)方式で、ピアソンVUEが運営するテストセンターで受験します。受験手続きの流れを整理します。
ピアソンVUEでの申し込み手順
テストセンター受験と当日の流れ
なお、受験料は税込36,960円と高額です。再受験した場合は同額が再度かかります。一発合格を目指すためにも、Ping-tの模擬試験で安定して高い正答率を取れるようになってから受験することをおすすめします。「なんとなく勉強できた気がする」段階での受験は避けてください。
8. 学習期間の目安と継続のコツ
学習期間は個人差が大きいですが、目安を持っておくことが重要です。さらに、継続できる仕組みを作ることがCCNA合格において最も重要な要素です。一方で、無理なペースは挫折につながるため、自分の生活スタイルに合った計画を立ててください。
| 学習状況 | 週あたりの学習時間 | 合格までの目安期間 |
|---|---|---|
| 社会人(在職中) | 週15〜25時間(平日2〜3時間+週末) | 3〜5ヶ月 |
| ほぼ専業で学習できる | 週30〜40時間以上 | 1.5〜3ヶ月 |
| 学習時間が限られる | 週10〜15時間 | 5〜8ヶ月 |
※上記はあくまで目安です。事前知識・学習の定着度によって前後します。特定の期間での合格を保証するものではありません。
継続するための3つのコツ
- ✓受験日を先に予約する:CBT形式のため、先に試験日を予約してしまうことで「締め切り効果」が生まれます。目標日の2〜3ヶ月前に予約してしまうのが効果的です
- ✓スキマ時間をPing-tに当てる:通勤・昼休みなどの短い時間でもPing-tの問題を1〜2問解く習慣をつけることで、定着速度が上がります
- ✓「苦手分野ノート」を作る:間違えた問題・理解が不十分な概念をノートにまとめておき、試験前日に見返す教材として活用します
9. よくある疑問(FAQ)
ここでは、受講者から実際によく寄せられる質問をまとめました。また、インターネット上には誤った情報も多いため、正確な情報を確認しておくことが大切です。
受験・資格について
学習・教材について
教材・学習期間について
教材の選び方・使い方
10. まとめ
最後に、CCNA合格に向けた重要ポイントを整理します。これまで解説してきた内容を振り返りながら、自分の学習計画に活かしてください。また、不明な点があれば遠慮なく相談してください。
- 試験は200-301(v1.1):試験時間120分・100問前後・受験料税込36,960円・有効期限3年。合格スコアはシスコ非公開
- シミュレーション問題(コマ問)は現在出題されている可能性が高い:Packet TracerとPing-tのコマンド問題で対策しておく
- 学習順序は「全体俯瞰→サブネット計算集中→テキスト分野別→Ping-t→模擬試験」の順番を守る
- サブネット計算は練習量の問題:2進数変換を毎日10分繰り返すことで2週間程度で慣れてくる
- 教材はテキスト1冊+Ping-t+Packet Tracerの組み合わせが基本。複数テキストの並行は非効率
- 受験日は学習開始時に予約する:締め切り効果で学習ペースが維持されやすくなる
- 受験料は税込36,960円と高額:Ping-t模擬試験で安定した正答率を確認してから受験する
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