資格ガイド|キャリア別おすすめ

ITエンジニアが取ったほうがいい資格15選
フェーズ別・職種別に現役IT講師が厳選

「どの資格から取ればいい?」「今の自分に必要な資格は何?」——インフラ・ネットワーク・クラウドのエンジニアが、キャリアフェーズ・目指す方向性別に取るべき資格を、14年の現場・講師経験から厳選して解説します。

読了目安:約25分
対象:IT資格の取得を検討中のエンジニア・未経験者
更新日:2026年3月
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この記事の核心:「とりあえず資格を取る」のではなく「今のフェーズで最も市場価値が上がる資格」を取ることが重要。未経験者はCCNA・LinuC、現場経験者はAWS SAA以上、上流志向はアーキテクト系資格が最短ルートです。

この記事を書いた人
現役ITエンジニア・IT講師(経験14年)
CCNA・CCNP 取得LPIC-1 保有AzureFundamentals 保有SES現場を複数経験現役IT講師

NWエンジニアとして複数のSES現場でインフラ構築・運用・障害対応を経験。現在はIT講師としてCCNA・LPIC・AWS CLF・AzureFundamentalsの資格取得コースを担当。「どの資格を取ればいいか」という相談を受け続けてきた経験から、この記事を書いています。

1. 資格選びの3つの基準

まず、IT資格を選ぶ際に「なんとなく有名だから」という理由で選ぶのは避けてください。なぜなら、キャリアフェーズ・目指す職種・現在のスキルによって「取るべき資格」は大きく異なるからです。具体的には、以下の3つの基準で選ぶことを推奨します。

  • ①市場価値:その資格を持つことで求人の選択肢が広がるか・単価が上がるか。資格保有者の求人数と年収相場を事前に確認する
  • ②学習コスト:取得までの時間と費用が現在のフェーズに見合っているか。難しすぎる資格は時間を無駄にするリスクがある
  • ③実務との連動:現在の仕事・目指す仕事に直接役立つ知識が身につくか。試験合格だけでなく実務で使えることが重要
⚠️ 資格を「コレクション」にしないための注意

また、多くの資格を持っていても「実務でのアウトプットがない」と評価されないケースがあります。したがって、資格取得と並行して実機学習・実務での適用を意識することが重要です。なぜなら、採用担当者は「資格の数」ではなく「その資格で何ができるか」を見ているからです。

2. 未経験・入門期(〜2年)に取るべき資格

次に、IT未経験者や入門期のエンジニアが最初に取るべき資格を解説します。つまり、この時期は「市場への入場券」となる資格の取得が最優先です。

🔴 最優先で取得すべき資格
最重要
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CCNA(Cisco Certified Network Associate)
ネットワーク難易度:中年収目安 +30〜80万円
シスコ認定のネットワーク資格。インフラ系SES案件への参画に必須と言える最重要資格。TCP/IP・ルーティング・スイッチングを体系的に学べる。学習期間3〜5ヶ月、受験料約33,600円。
最重要
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LinuC Level 1 / LPIC-1
Linux難易度:中年収目安 +20〜50万円
Linux技術者認定資格。サーバー・インフラ系案件でLinuxの基礎スキルを証明する。CCNAと並んでインフラエンジニアの「入場券」として機能する。国内志向ならLinuC、グローバル志向ならLPICを選ぶ。
推奨
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AWS Cloud Practitioner(CLF-C02)
クラウド難易度:易クラウド案件への足がかり
AWSの入門資格。クラウドの基本概念・主要サービスを学べる。単体での市場価値は高くないが、AWS SAAへの橋渡しとして取得する価値がある。学習期間1〜2ヶ月、受験料約15,000円。
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ITパスポート・基本情報技術者
IPA国家資格難易度:易〜中
未経験者のIT基礎知識の証明に有効。特に基本情報技術者はプログラミング・ネットワーク・DBの基礎が身につき、CCNAやLinuCの学習土台になる。学習期間1〜3ヶ月。
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AzureFundamentals(AZ-900)
Azure難易度:易
Microsoftクラウドの入門資格。Azureを使った案件が多い企業・部署への転職に有効。AWS CLFと同様に「クラウドの基本を理解している」証明になる。学習期間1〜2ヶ月。

3. 実務経験者(2〜5年)が取るべき資格

さらに、2〜5年の実務経験がある段階では、「専門性の深化」と「クラウドへの展開」が資格戦略の軸になります。そのため、この時期の資格取得は年収アップに直結しやすいです。

最重要
☁️
AWS Solutions Architect Associate(SAA-C03)
クラウド難易度:中〜高年収目安 +80〜150万円
インフラエンジニアのクラウド転換に最重要な資格。AWSアーキテクチャの設計能力を証明し、クラウド案件への参画・単価交渉の武器になる。CLF取得後の次ステップとして取得を強く推奨。学習期間2〜4ヶ月。
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CCNP(Cisco Certified Network Professional)
ネットワーク難易度:高年収目安 +100〜200万円
CCNAの上位資格。ネットワーク設計・構築の専門性を証明。ネットワーク特化でキャリアアップしたい方・設計フェーズに移行したい方に必須。ENCOR(300-401)+専門科目の2試験構成。
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LinuC Level 2 / LPIC-2
Linux上級難易度:高サーバー設計案件に有利
Linux中上級資格。サーバー構築・ネットワーク設定・セキュリティの高度な知識を証明。Level 1から継続してキャリアアップを目指す方・サーバー設計に進みたい方に推奨。
☁️
AZ-104(Azure Administrator Associate)
Azure難易度:中〜高Azure案件の単価向上
Azure管理者向け資格。Microsoft環境が多い企業・官公庁系プロジェクトへの参画に有効。AZ-900取得後の次ステップ。仮想ネットワーク・ID管理・ストレージの実務スキルを証明。

4. 上級・専門職(5年〜)が取るべき資格

また、5年以上の経験を持つ上級エンジニアは、「アーキテクト・スペシャリスト系」の資格取得で市場価値を最大化できます。なお、この段階の資格は難易度が高く、実務経験がないと取得困難な場合もあります。

上位資格
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AWS Solutions Architect Professional(SAP-C02)
クラウド上級難易度:非常に高年収目安 +200万円〜
AWSの最上位アーキテクト資格。複雑なマルチアカウント・マルチリージョン設計の能力を証明。フリーランス単価・給与交渉での最強の武器。SAA取得後1〜2年の実務経験を積んでから挑戦推奨。
🛡️
AZ-305(Azure Solutions Architect Expert)
Azure上級難易度:非常に高Azure最上位アーキテクト証明
Azureのアーキテクト資格。企業のAzure基盤設計・移行プロジェクトのリードに必要なスキルを証明。AZ-104取得後に挑戦。クラウド設計の上流工程を担うエンジニアに強く推奨。
🔒
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
セキュリティ難易度:非常に高セキュリティ案件で高単価
IPA認定のセキュリティ国家資格。「登録セキスペ」として名乗れる唯一の国家資格。ゼロトラスト・クラウドセキュリティの需要増加で市場価値が急上昇中。年1〜2回の試験。
📊
PMP(Project Management Professional)
PM・管理難易度:高PM職・上流工程で必須
プロジェクトマネジメントの国際資格。上流工程・PM職を目指すエンジニアに必須。技術スキルだけでなくマネジメント能力を証明し、年収の上限を大きく引き上げる資格。

5. クラウド特化のおすすめ資格一覧

なお、クラウド系資格は現在最も市場需要が高い分野です。具体的には、AWSとAzureを中心に段階的に取得していくことで、クラウドインフラエンジニアとしての市場価値を高められます。

資格名レベル難易度受験料(税込)市場評価
AWS CLF-C02入門約15,000円クラウド入門の証明
AWS SAA-C03アソシエイト中〜高約20,000円★★★★★ 最重要
AWS SAP-C02プロフェッショナル非常に高約30,000円上位アーキテクト証明
AZ-900入門約12,800円Azure入門の証明
AZ-104アソシエイト中〜高約18,200円Azure管理スキル証明
AZ-305エキスパート非常に高約18,200円Azureアーキテクト証明
💡 AWS・Azureどちらを先に取るべき?

したがって、日本の求人市場ではAWSの案件数が最多であるため、クラウドを初めて学ぶ方にはAWS(CLF→SAA)を推奨します。一方で、所属企業・転職先がMicrosoft製品中心の場合はAzure(AZ-900→AZ-104)が有利です。また、両方持っていると「マルチクラウド対応」として評価されるため、1つ取得後に追加するのも効果的な戦略です。

6. 職種別・目標別の取得ロードマップ

また、目指す職種・キャリア目標によって最適な資格の取得順序が異なります。以下に代表的なパターンを整理します。

パターンA:未経験からインフラエンジニアを目指す

1
ITの基礎を固める(1〜2ヶ月)
ITパスポートまたは基本情報技術者でIT全般の基礎を学習。並行してPCの基本操作・ネットワークの仕組みを理解する。
ITパスポート
2
CCNA取得でネットワーク基礎を証明(3〜5ヶ月)
インフラ系SES案件への参画に必須。CCNAを取得することで「ネットワークの基礎がある」と評価され、運用監視より上の案件に入りやすくなる。
CCNA
3
LinuC Level 1取得でサーバー基礎を証明(3〜5ヶ月)
CCNAと並行またはCCNA取得後に学習。CCNA+LinuCの組み合わせで求人の幅が大幅に広がる。
LinuC Level 1
4
AWS CLF→SAAでクラウドへ展開(3〜6ヶ月)
構築経験を積みながらAWS学習を並行。SAA取得でクラウド案件への参画が可能になり、年収が大きく上昇するフェーズ。
AWS CLFAWS SAA

パターンB:現職SES運用監視から脱出したい

1
CCNAを最速で取得(3〜4ヶ月)
まだ取得していない場合は最優先。CCNAがあれば構築案件への転換交渉・転職活動の武器になる。
CCNA
2
AWS CLF→SAAを取得(4〜6ヶ月)
クラウド案件への転換が年収アップの最短ルート。SAAまで取得することで転職市場での選択肢が一気に広がる。
AWS CLFAWS SAA
3
CCNP or AWS SAPで専門性を深める
ネットワーク特化ならCCNP、クラウドアーキテクト志向ならAWS SAPを目指す。この段階で年収500〜700万円台が見えてくる。
CCNPAWS SAP

7. 資格の費用対効果ランキング

さらに、費用・学習時間・年収への影響を総合した「費用対効果」の観点で資格を評価します。なお、年収変化は個人・企業・案件により異なります。

資格名学習期間目安費用目安年収への影響費用対効果
AWS SAA2〜4ヶ月約20,000円+80〜150万円★★★★★
CCNA3〜5ヶ月約33,600円+30〜80万円★★★★★
LinuC Level 13〜5ヶ月約33,000円+20〜50万円★★★★☆
CCNP6〜12ヶ月約80,000円〜+100〜200万円★★★★★
AZ-1042〜4ヶ月約18,200円+50〜100万円★★★★☆
AWS SAP6〜12ヶ月約30,000円+150万円〜★★★★☆
基本情報技術者2〜4ヶ月約7,500円入門への足がかり★★★☆☆

8. よくある疑問(FAQ)

Q. 資格がなくても実務経験があれば転職できますか?
また、実務経験があれば資格なしでも転職は可能です。ただし、未経験〜経験3年程度の方は資格があることで「スキルの客観的な証明」になるため、転職活動が有利になります。なぜなら、面接官が技術力を判断する材料が資格しかない場合もあるからです。
Q. 資格取得のために仕事を辞める必要がありますか?
そのため、仕事を辞める必要は基本的にありません。1日30〜60分の学習を継続することで、在職中でも3〜5ヶ月でCCNAやLinuCレベルの資格は取得できます。ただし、難易度の高いCCNPやAWS SAPは半年〜1年の学習期間が必要なため、計画的に取り組む必要があります。
Q. CCNAとAWS SAAはどちらを先に取るべきですか?
また、インフラの基礎がない場合はCCNA→AWS SAAの順番を推奨します。なぜなら、CCNAでネットワークの基礎を学んでいると、AWSのVPC・サブネット・ルーティングの理解が格段に深まるからです。具体的には、CCNA→AWS CLF→AWS SAAの順番が最も効率的なルートです。
Q. 資格取得の費用は会社に出してもらえますか?
なお、SES企業・IT系企業の多くは資格取得支援制度を持っています。したがって、受験前に「受験料補助制度」や「合格一時金」がないか人事・上長に確認することをおすすめします。また、転職先を選ぶ際に資格取得支援の有無を確認することも重要です。

9. まとめ:フェーズ別の資格取得戦略

最後に、ITエンジニアが取るべき資格を整理します。以上のように、資格取得の優先順位は「今のフェーズ」と「目指すキャリア」によって決まります。

📌 フェーズ別の優先資格まとめ
  • 【未経験・入門期】CCNA→LinuC Level 1の順で取得。クラウド入門ならAWS CLFも追加
  • 【実務2〜5年】AWS SAAが最重要。ネットワーク特化ならCCNP、Azure中心ならAZ-104
  • 【上級・5年〜】AWS SAP・AZ-305・情報処理安全確保支援士でアーキテクト級の証明を目指す
  • 「資格コレクション」にならないよう、取得と実務の適用を常に並行させることが重要
  • 費用対効果No.1はAWS SAA・CCNA。この2つが揃うと求人の選択肢が大幅に広がる

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※年収変化・学習期間はすべて目安であり、個人の状況・企業・案件によって異なります。試験の内容・費用は変更される場合があります。

ABOUT ME
たから
サラリーマンをしながら開業して経営やってます。 今年、本業で独立・別事業を起業予定です。 ◆経験:IT講師/インフラエンジニア/PM/マネジメント/採用/運用・保守・構築・設計 ◆取得資格:CCNA/CCNP/LPIC-1/AZ-900/FE/サーティファイC言語 ◆サイドビジネス:経営/個人事業/アパレル