LPIC-1の取り方・勉強法現役IT講師がCCNAとの違いと最短合格ルートを解説【101-500/102-500対応】

LPIC-1の取り方・勉強法
現役IT講師がCCNAとの違いと
最短合格ルートを解説【101-500/102-500対応】
「CCNAとどう違うの?」「コマンドが多すぎて覚えられない」「101と102、どちらから受けるべき?」——現役IT講師・元NWエンジニアが、LPIC講座で実際に教えている内容をもとに具体的に解説します。
そのため、インフラエンジニアを目指す方が最初に取得する資格として、CCNAと並んで挙げられるのがLPIC-1です。ネットワーク側の土台を固めるCCNAに対し、LPIC-1はサーバー・OS側の土台を固める資格として位置づけられています。
この2つの資格を持っていることで、「ネットワークもLinuxも基礎から理解している」という証明になり、SES現場への配属先の幅が大きく広がります。この記事ではCCNAとの違いを明確にしながら、LPIC-1の取り方・学習方法を具体的に解説します。
1. CCNAとLPIC-1の違い——どちらを先に取るべきか
まず、この記事で解説する内容と、読み終えた後に得られる知識を整理しておきましょう。また、具体的なポイントを把握することで、学習や転職活動をより効率的に進められます。
「Linuxってコマンド多すぎて覚えられる気がしない…」——LPIC-1の学習を始めた受講生の最初の声です。でも朗報があります。業務でよく使うコマンドは意外と限られていて、「意味を理解しながら覚える」と一気に楽になります。
「CCNAとLPIC-1、どちらを先に取るべきか」という質問を受講生から多く受けます。この2つは対象領域が異なるため、一方が不要ということはありません。まず両者の違いを整理します。
| 比較項目 | CCNA(200-301) | LPIC-1(101-500/102-500) |
|---|---|---|
| 主な対象領域 | ネットワーク(ルーター・スイッチ・TCP/IP) | Linux OS(コマンド操作・サーバー管理) |
| 認定機関 | シスコシステムズ(民間・ベンダー資格) | LPI(Linux Professional Institute) |
| 試験構成 | 1科目(200-301) | 2科目(101・102、両方合格で認定) |
| 受験料(合計) | 36,960円(税込) | 33,000円(税込・2科目合計) |
| 合格スコア | 非公開(シスコが公表していない) | 公開(800点満点中500点以上) |
| 有効期限 | 3年間 | 5年間 |
| 試験時間 | 120分 | 各90分 |
| 現場での評価 | ネットワーク系・インフラ全般で評価される | サーバー系・クラウド系インフラで評価される |
どちらを先に取るべきか
インフラエンジニアとしてSES現場への就職・転職を目指す場合、CCNAを先に取ることをおすすめします。理由は以下の通りです。
- 1SES現場への転職時、CCNAの方がLPIC-1より直接的に評価される傾向がある(ネットワーク基礎がSES案件で求められる場面が多いため)
- 2CCNAで学ぶTCP/IPの知識がLinuxのネットワーク設定(102試験範囲)を理解する土台になる
- 3CCNAの合格後にLPIC-1の学習に入ることで、ネットワーク系の知識が補完されてLPIC-1の学習がスムーズになる
ただし、サーバー系・クラウド系に特化したキャリアを目指す場合は、LPIC-1を先行させることも選択肢です。また、CCNAとLPIC-1の両方を持っていることで「ネットワークもLinuxも理解している」という評価を受けやすくなります。
Linux認定試験にはLPIC以外に「LinuC(リナック)」があります。LinuCはLPI-Japan(LPIの日本支部)が2018年に独立して開始した日本向けの資格で、クラウド・仮想化・オープンソースの内容が多く含まれています。LPICは国際資格(世界共通)、LinuCは日本市場向けという位置づけです。どちらを取るかはキャリアの方向性によりますが、国際的な認知度ではLPICの方が高い傾向があります。
2. LPIC-1(101/102)試験の詳細
次に、詳細について確認していきます。つまり、具体的な内容を把握することで、正しい判断ができるようになります。さらに、各ポイントを意識しながら読み進めてください。
2科目構成について
LPIC-1は101試験と102試験の2科目で構成されており、両方に合格することで「LPIC-1」として認定されます。2科目を同時に受験することも可能ですが、学習範囲が広くなるため、101→102の順に1科目ずつ受験するのが一般的です。
5年以内に両方の試験に合格すれば認定されるため、101に合格してから102の学習を進めるスタイルを取れます。
CCNAとの大きな違い:合格スコアが公開されている
前記事のCCNA解説でも触れましたが、CCNAの合格スコアはシスコが公式に公開していません。一方、LPIC-1の合格スコアは「800点満点中500点以上(62.5%以上)」と公式に明示されています。目標スコアが明確なため、学習の到達目標を設定しやすいという特徴があります。
記述式問題(コマンド入力)について
LPIC-1には選択式問題に加え、コマンドを直接入力する記述式問題が含まれます。選択肢から選ぶだけでなく、コマンド名・オプションを正確に入力する必要があるため、コマンドの「正確な記憶」が求められます。これがCCNAのシミュレーション問題と異なる点であり、LPIC-1の学習でコマンド暗記が重要になる理由です。
3. 101試験と102試験の出題範囲
続いて、実践的な内容を解説します。そのため、ここで紹介する内容を自分のケースに当てはめながら読むことが重要です。一方で、個人差もあるため参考程度に捉えてください。
101試験(101-500)の出題分野
101試験はLinuxの基本操作・ファイル管理・パッケージ管理が中心です。
102試験(102-500)の出題分野
102試験はシステム管理・ネットワーク設定・セキュリティが中心です。101より難易度が上がると感じる受講生が多い傾向があります。
受講生から「101より難しく感じた」という声が多い102試験では、特に「管理タスク(cron・systemd・ユーザー管理)」と「ネットワーク設定(ifconfig・ip・resolv.confなど)」でつまずくケースが多いです。CCNAでネットワークの知識を積んでいると、102のネットワーク分野は理解しやすくなります。
4. LPIC-1の学習ロードマップ(フェーズ別)
また、ここでは具体的な方法や手順について説明します。なぜなら、正しい手順を知ることで無駄な回り道を避けられるからです。したがって、順番を意識して取り組んでください。
LPIC-1はCCNAと同様、インプット→アウトプット→弱点補強→受験の順番が基本です。ただしCCNAと異なり「コマンドを手で入力できること」が合格に直結するため、仮想Linux環境での実機練習を並行させることが重要です。
よくある疑問
よくある疑問
学習と並行してコマンドを「実際に打てる環境」を最初から用意します。仮想環境がない状態でテキストだけを読んでも、コマンドの定着が遅くなります。環境構築の方法は第6節で詳しく説明します。
テキストの101試験範囲を読み進めながら、学んだコマンドをすぐに仮想環境で実際に打ちます。「読む→打つ→確認する」のサイクルを毎日繰り返すことで、コマンドが自然に定着します。Ping-tの101範囲の問題で毎日アウトプットを行います。
Ping-tの101範囲で安定して80%以上の正答率を取れるようになったら受験します。101に合格することで「LPIC-1取得への道が開いた」という達成感が生まれ、102の学習モチベーションになります。
101と同様の学習サイクルで102範囲を進めます。シェルスクリプト・cron・systemd・ネットワーク設定など、101より実務的な内容が増えます。特に管理タスクとネットワーク設定は実機で動作確認しながら学ぶことが理解の定着に直結します。
102範囲のPing-t問題を全問繰り返し、正答率の低い分野をテキストに戻って補強します。模擬試験モードで安定した正答率を確認してから受験します。101合格時から5年以内に102を受験することでLPIC-1が認定されます。
5. コマンド暗記の壁をどう乗り越えるか——最大のつまずきポイント
LPIC-1の学習で最も多くの受講生がつまずくのが「コマンドの量が多くて覚えられない」という問題です。CCNAのサブネット計算と並んで、ここを乗り越えられるかが合否を左右します。
なぜコマンドが覚えられないのか
- !テキストを読むだけで、実際に手を動かしていない
- !コマンドを「丸暗記しようとしている」(意味を理解せずに覚えようとしている)
- !設定ファイルのパス(/etc/hostsなど)と、コマンドの関係が結びついていない
- !FHS(ファイルシステム階層標準)を理解せずに個別に覚えようとしている
コマンド暗記の具体的な突破法
「コマンドが多すぎて挫折しそう」という受講生に毎回伝えるのは、「1日5コマンド×1ヶ月を続けるだけで合格に十分な量に届く」ということです。全部を一気に覚えようとするから大変に見えるのであって、毎日少しずつ仮想環境で打ち込むことを続けると、気づいたら「この程度はもう普通に打てる」という感覚になります。焦らず積み上げることが、LPIC-1合格への最短ルートです。
6. 仮想Linux環境の作り方と活用法
加えて、実践的な観点から解説します。具体的には、ここで紹介する方法を活用することでスキルアップや転職活動を加速できます。したがって、ぜひ参考にしてください。
LPIC-1の学習で最も重要な「実機練習」のために、手元のPCに仮想Linux環境を構築します。Linuxの実機(物理サーバー)は不要です。
仮想環境の構築手順
LPIC-1の試験はディストリビューション(Linuxの種類)に依存しない内容が中心ですが、コマンド練習環境としてUbuntu(Debian系)かCentOS/Rocky Linux(Red Hat系)のどちらかを使うのが一般的です。Ubuntu 22.04 LTSは日本語情報が豊富で初心者が扱いやすいためおすすめです。ただしパッケージ管理(apt vs yum/dnf)の違いがLPIC-1の試験範囲に含まれるため、両系統の違いはテキストで補完してください。
7. おすすめ教材——講師が実際に使っているもの
そのため、よく寄せられる疑問についてまとめました。また、同じ悩みを持つ方が多いため、自分だけではないことを知っていただければ幸いです。なお、個別相談も受け付けています。
翔泳社刊。LPIC-1学習の定番テキスト。101・102両方の範囲を1冊でカバーしており、解説が丁寧。初心者から使いやすい。
LPIC-1の問題集として最もよく使われているWebサービス。101範囲は無料で約740問+コマンド問題が利用可能。スマートフォンでも利用でき、隙間時間の学習に最適。
有料プランに加入することで102範囲・模擬試験・全コマンド問題が利用できる。102試験の学習には有料プランへの加入が必要になる。
LPI-Japanが提供する無料の学習教材。氏名・メールアドレスを登録することで公式サイトからダウンロードできる(提供状況はLPI-Japan公式サイトでご確認ください)。Linuxの基礎を無料で学べる入門教材として活用できる。
Oracle提供の無料仮想化ソフト。Windows・Mac上にLinux環境を構築してコマンド練習ができる。LPIC-1の実機練習には必須のツール。
LPIが公式提供する無料の学習コンテンツ。101試験・102試験に対応するテキスト形式の教材が公開されている。テキストの補助教材として活用できる。
小豆本(テキスト)1冊を軸に、Ping-tで問題演習・仮想環境でコマンド練習という3点セットが最も効果的です。101範囲はPing-tが無料で使えるため、まず無料の101試験から始めて「この教材が自分に合うか」を確認してから102の有料プランに進む方法をおすすめしています。
8. 受験申し込みの手順
最後に、重要なポイントを整理します。以上のように、ここまで解説してきた内容を振り返りながら、自分の行動計画に活かしてください。また、不明点があればお気軽にご相談ください。
LPIC-1もCCNA同様、ピアソンVUE経由でCBT受験します。CCNAとの大きな違いは、LPI-IDの取得が必要な点です。
LPIC試験には受験バウチャーという仕組みがあり、ピアソンVUEや認定販売店から購入することで5〜10%程度安くなる場合があります。バウチャーには有効期限があるため、受験予定が決まってから購入することをおすすめします。バウチャーの提供状況・割引率は変更される場合があります。最新情報はピアソンVUE公式サイトでご確認ください。
9. 学習期間の目安
さらに、追加の情報をお伝えします。なお、ここでの内容は補足的なものですが、実践において役立つ情報が含まれています。したがって、余裕があればぜひ確認してください。
| 学習状況 | 週あたりの学習時間 | LPIC-1(101+102)合格までの目安 |
|---|---|---|
| 社会人(在職中) | 週15〜25時間 | 2〜4ヶ月 |
| ほぼ専業で学習 | 週30〜40時間以上 | 1〜2ヶ月 |
| 学習時間が限られる | 週10〜15時間 | 3〜5ヶ月 |
※上記はあくまで目安です。事前知識・学習の定着度によって前後します。特定の期間での合格を保証するものではありません。
一般的に、LPIC-1はCCNAより合格しやすいと言われています。合格スコアが公開されており目標が明確であること、2科目に分けて受験できること、Ping-tの101範囲が無料で使えることなどが理由として挙げられます。CCNAを取得済みの方がLPIC-1に挑む場合、ネットワークの知識が102試験のネットワーク分野で活きるため、さらにスムーズに学習を進められます。
10. よくある疑問(FAQ)
最後に、全体をまとめます。以上のように、この記事で紹介してきた内容を総括します。また、次のステップに向けて必要な行動を明確にしてください。
その他について
11. まとめ
また、最終的なまとめを確認しましょう。以上のように、この記事で学んだ内容を活かして次のステップに進んでください。
- CCNAとLPIC-1は対象領域が異なる補完関係:CCNAがネットワーク側、LPIC-1がLinux・サーバー側。インフラエンジニアを目指すなら両方取得が理想。順番はCCNA→LPIC-1が基本
- 試験は101と102の2科目:各90分・60問・受験料各16,500円(税込)。合格スコアは800点満点中500点以上と公式に公開されており、CCNAと異なり目標が明確
- 最大のつまずきポイントはコマンド暗記:「意味から覚える→毎日5コマンドを仮想環境で打つ→FHSを理解する→Ping-tコマ問を解く」の順番で対処する
- 仮想Linux環境(VirtualBox+Ubuntu)は学習開始と同時に構築する:テキストだけを読む学習では定着が遅い
- 教材は小豆本+Ping-t+VirtualBoxの3点セット:101はPing-t無料範囲で始め、102から有料プランに加入する流れが費用を抑えやすい
- 受験申し込みにはLPI-IDの取得が必要:CCNAとの手続きの違いに注意。LPI公式サイトでLPI-IDを取得してからピアソンVUEで紐づけを行う
- LPIC-1はCCNAより合格しやすいとされる:合格スコアが公開・2科目に分割・Ping-t無料範囲が充実しているため、CCNAに合格済みの方は比較的短期間での取得を目指しやすい
LPIC-1取得を、一緒に目指しませんか
また、最終的なまとめを確認しましょう。以上のように、この記事で学んだ内容を活かして次のステップに進んでください。
現役IT講師が直接担当するLPIC-1取得サポートを提供しています。
CCNAとの並行学習・仮想環境の構築サポートにも対応しています。




