オンプレミスからクラウド移行の進め方|インフラエンジニアが押さえるべき手順と注意点

オンプレミスからクラウド移行の進め方|インフラエンジニアが押さえるべき手順と注意点
「クラウド移行と言われたが何から手をつけるべきかわからない」を解決。移行アセスメントから実行・運用移管まで、現場14年の視点で実践的な手順を解説します。
📋 この記事でわかること
まず、この記事で解説する内容の全体像を把握しておきましょう。また、各ポイントを意識しながら読み進めることで理解が深まります。
📚 目次
次に、具体的な内容について確認します。つまり、ここでの情報が実際の行動に直結するため、丁寧に確認してください。
移行戦略「6つのR」とは
続いて、実践的なポイントをお伝えします。そのため、自分のケースに当てはめながら読むことが重要です。
また、AWSが提唱する移行戦略の枠組みとして「6つのR」があります。すべてのシステムを同じ方法で移行する必要はなく、システムの特性に応じて戦略を選択します。
| 戦略 | 内容 | 適用場面 |
|---|---|---|
| Rehost(リホスト) | そのままクラウドへ移行(Lift & Shift) | 急いで移行したい・コスト削減優先 |
| Replatform(リプラットフォーム) | 一部をマネージドサービスに置き換え | DBをRDSに変更など最小限の改修 |
| Repurchase(リパーチェス) | SaaSに置き換え | メール→Gmail/Exchange Online等 |
| Refactor(リファクター) | クラウドネイティブに再設計 | マイクロサービス化・コンテナ化 |
| Retire(リタイア) | 廃止・削除 | 使われていないシステム |
| Retain(リテイン) | 現状維持・後回し | 移行コストが高い・要件が複雑 |
移行プロジェクトの5フェーズ
また、重要な観点から説明します。なぜなら、ここで紹介する内容を知ることで、より確実な選択ができるからです。
- 1アセスメント(現状調査)
移行対象システムの棚卸し・依存関係の整理・現行コストの試算。Migration Evaluator(AWS無料)やCloudPhysicsなどのツールを使ってサーバーの使用率・構成を自動収集します。 - 2移行計画立案
6つのRに基づく各システムの移行戦略決定・優先度付け・スケジュール作成。まず影響の少ない「Simple系」システムから移行するのが基本です。 - 3ランディングゾーン構築
AWSの基盤環境(Control Tower・Organizations・ネットワーク設計・セキュリティ基準)を構築。本番移行前に検証・本番環境を整備します。 - 4移行実行(波別移行)
Wave1(簡易システム)→Wave2(中規模)→Wave3(基幹系)の順で段階的に移行。各Waveで学んだ知識を次のWaveに活かす形で進めます。 - 5最適化・運用移管
移行完了後のコスト最適化(Reserved Instance・Savings Plans導入)・監視体制の整備・運用チームへの知識移転を行います。
よくある失敗と対策
さらに、補足的な情報をお伝えします。なお、ここで紹介する内容は現場での実体験をもとにしています。
⚠️ コスト試算が甘くて移行後に請求が爆増する
「クラウドに移行したらコストが上がった」は最もよくある失敗です。オンプレのコスト(電力・場所代・人件費含む)とAWSのコスト(データ転送費・マネージドサービス費含む)を正確に比較しないと移行後に後悔します。移行前に必ずTCO分析を行いましょう。
⚠️ 依存関係の把握が不十分で移行後に障害が発生する
サーバー間の依存関係(APIコール・DB接続・バッチ連携)を事前に把握できていないと、移行後に予期しない障害が発生します。AWS Application Discovery ServiceやNetworkX等を使って依存関係を可視化してから移行計画を立てましょう。
よくある質問
クラウド移行の相談、受け付けています
そのため、よくある疑問についてまとめました。また、同じ悩みを持つ方が多いため、ご自身の状況に照らして読んでください。
「移行プロジェクトに参加しているが何から勉強すべきか」「移行設計のキャリアを積みたい」という方のご相談をお受けします。2026年7月よりフリーランス講師として個人対応を開始予定です。




