Linux資格ガイド|徹底比較

LPICLinuCの違いを徹底比較
どっちを取るべき?現役IT講師が解説

「LPICとLinuCって何が違うの?」「どちらを先に取ればいい?」——LinuxOS系資格の2大選択肢を、試験内容・難易度・費用・就職市場での評価まで、現役IT講師が現場目線で比較します。

読了目安:約18分対象:Linuxエンジニアを目指す方・Linux資格を検討中の方更新日:2026年3月
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この記事の核心:LPICは国際標準・海外志向、LinuCは日本市場特化。インフラ系SES・国内企業への就職ならLinuC、グローバル・クラウド方向ならLPICが有利です。まず「キャリアの方向性」で選ぶのが正解です。

この記事を書いた人
現役ITエンジニア・IT講師(経験14年)
CCNA・CCNP 取得LPIC-1 保有AzureFundamentals 保有SES現場を複数経験現役IT講師

NWエンジニア・IT講師として14年のキャリアを持つ。LPIC-1を実際に取得した経験をもとに、LinuC・LPICの両試験を研究。多くの受講生に「どちらを選ぶべきか」を指導してきた立場から解説します。

1. LPICとLinuCとは?基本の違い

まず、LPICとLinuCはどちらも「Linuxに関する技術力を証明するベンダー中立資格」です。しかし、運営団体・試験内容・市場での評価が大きく異なります。つまり、どちらを選ぶかによって就職・転職の戦略も変わってきます。

🌐 LPIC(Linux Professional Institute)
  • カナダ・LPI(Linux Professional Institute)が運営
  • 世界180カ国以上で認定される国際資格
  • 英語・日本語など多言語で受験可能(ピアソンVUE)
  • Level 1〜3の3段階構成
  • Linux全般の知識を幅広く問う出題傾向
🇯🇵 LinuC(Linux技術者認定)
  • 日本のLPI-Japan(特定非営利活動法人)が運営
  • 日本市場特化の資格・国内での認知度が高い
  • 日本語のみで受験(ピアソンVUEまたはプロメトリック)
  • Level 1〜3の3段階構成(LPICと同等水準)
  • 日本のシステム事情・クラウド技術に即した出題
📌 もともとは同じ資格だった

また、LinuCはもともとLPIC-Japanとして展開されていたLPICの日本語版でした。しかし、2018年にLPI-JapanがLPIから独立してLinuCを創設したため、現在は別々の資格として運営されています。そのため、試験範囲は似ている部分も多いですが、LinuCは日本特有のOSSやクラウド技術に重点を置いた独自の試験体系になっています。

2. 試験内容・難易度・費用を徹底比較

次に、LPICとLinuCの主要項目をLevel 1レベルで比較します。なお、費用は2026年3月時点の目安です。

比較項目LPIC-1LinuC Level 1
運営団体LPI(カナダ)LPI-Japan(日本)
受験言語英語・日本語など多言語日本語のみ
受験形式ピアソンVUE(CBT)ピアソンVUE / プロメトリック
試験科目数2科目(101・102)2科目(101・102)
受験料(1科目・税込)約16,500円約16,500円
有効期限5年5年
難易度中程度(コマンド・設定ファイルの暗記)中程度(日本語出題のため読みやすい)
試験の特徴国際標準・海外ベンダーとの親和性高クラウド・OSSの出題が充実
国内求人での扱い有効(LPIC-1以上で評価)有効(日本市場での認知度が向上中)
⚠️ 受験料の注意点

また、LPICとLinuCはどちらも1科目あたり約16,500円(税込)と高額です。したがって、不合格になった場合は再受験費用が追加でかかります。合格の見込みが立つまで十分な学習をしてから受験することが、コスト面でも重要です。

3. 就職・転職市場での評価の違い

さらに、資格の「使える場面」は職場環境・業種によって異なります。具体的には、以下のように整理できます。

国内SES・インフラ企業での評価

一方で、日本国内のSES企業やインフラ系企業の求人票では、LPICとLinuCはほぼ同等に扱われています。つまり、どちらを持っていても「Linuxの基礎スキルがある」と判断されます。また、最近はLinuCの認知度が上がっており、「LinuC Level 1以上」と明記する求人も増えています。

外資系・グローバル案件での評価

また、外資系企業・海外プロジェクト・グローバルな求人ではLPICの方が有利です。なぜなら、LPICは世界180カ国以上で認知されている国際標準資格であるため、履歴書に書いたときの訴求力が異なります。

クラウド系案件での評価

なお、LinuCは2023年以降の改訂でクラウド技術・コンテナ(Docker/Kubernetes)の出題を強化しています。したがって、AWSやAzureと組み合わせてクラウドインフラ案件を目指す場合は、LinuCの学習内容との相性が良いです。

4. どちらを選ぶべきか?判断基準

そのため、「どちらを受けるか」は以下の判断基準で選ぶと間違いありません。

🌐 LPICが向いている人
  • 将来的に海外・外資系企業を目指している
  • 英語でのドキュメント読解に慣れている・慣れたい
  • グローバルなオープンソースプロジェクトに関わりたい
  • AWS・Azureなど海外ベンダーとの組み合わせを重視
  • Level 2・3まで取得して上位資格を目指したい
🇯🇵 LinuCが向いている人
  • 国内SES・インフラ企業への就職・転職を目指している
  • 日本語で確実に合格したい(英語が苦手)
  • クラウド・コンテナ技術(Docker/K8s)も一緒に学びたい
  • 日本語の参考書・問題集が充実している環境で学びたい
  • 日本国内での案件獲得・単価交渉に使いたい
💡 迷ったらLinuCを推奨する理由

具体的には、日本国内でインフラエンジニアとしてキャリアを積む場合、LinuCの方が「日本語問題・日本の現場に即した出題・クラウド強化」という点で学習効率が高いです。また、LinuCとLPICは試験範囲が重なる部分も多く、LinuCで学習した知識はLPICにも応用できます。したがって、まずLinuCを取得してから必要に応じてLPICを追加する戦略も有効です。

5. レベル構成と取得ロードマップ

また、LPICとLinuCはともにLevel 1〜3の段階構成です。以下に学習のロードマップを整理します。

レベルLPICLinuC
Level 1(入門)101・102の2科目合格
Linux基礎操作・シェル・ファイル管理
101・102の2科目合格
Linux基礎・クラウド入門含む
Level 2(中級)201・202の2科目合格
ネットワーク・セキュリティ・システム管理
201・202の2科目合格
クラウド・仮想化・システム設計
Level 3(上級)300(コア)+専門科目
エンタープライズ・セキュリティ・仮想化
301(クラウドアーキテクト等)
クラウドインフラ・DevOps・自動化
1
学習開始:Linuxの基礎コマンドを習得(1〜2ヶ月)
ls・cd・grep・find・chmod等の基本コマンドと、ファイルシステム・プロセス管理の概念を理解する。Ping-tの無料問題やLinuxのローカル環境構築から始めるのが効果的です。
2
参考書でLevel 1の範囲を体系的にインプット(2〜3ヶ月)
「スピードマスター」(LPIC用)または「徹底攻略LinuC Level 1」で範囲を一通り学習。読むだけでなく実際にコマンドを打って手を動かすことが定着の近道です。
3
Ping-t・問題集でアウトプット強化(1〜2ヶ月)
Ping-tはLPIC・LinuC両対応の問題集サイト。無料会員でも多数の問題が利用可能。全分野の正答率が85%以上になったら受験の目安です。
4
101科目を受験・合格後に102科目へ
LPICもLinuCも101→102の順番で受験するのが一般的。101合格後に勢いを維持してすぐに102の学習に移ることが合格率を高めます。

6. 効率的な学習方法と教材

なお、LPICとLinuCは試験範囲が重なる部分が多く、同じ教材で両方の学習ができます。具体的には、以下の教材が現場で評価されています。

おすすめ参考書

  • 「Linux教科書 LPIC Level 1 スピードマスター」(翔泳社):LPICの定番書。解説が丁寧でコマンドの理解に優れる
  • 「徹底攻略 LinuC Level 1 問題集」(インプレス):LinuC専用問題集。本番形式に近い出題で仕上げに最適
  • 「Linux標準教科書」(LPI-Japan 無料公開):LinuC公式の学習テキスト。無料でPDFダウンロード可能

おすすめWebサービス・ツール

  • Ping-t:LPIC・LinuC対応の大量問題集。スマホ対応で隙間時間の学習に最適
  • VirtualBox + CentOS/Rocky Linux:無料の仮想環境でLinuxを実際に操作。コマンドを体で覚えることで実務でも役立つ
  • AWS無料枠のEC2:クラウド上のLinux環境で実践的に学習。LinuCのクラウド出題対策にもなる
🎯 学習時間の目安

したがって、Linux未経験者からのLevel 1合格には3〜5ヶ月・100〜150時間程度が目安です。また、CCNAやAWSの学習と並行して進める場合は、1日30〜60分の学習継続で無理なく進められます。なお、ITパスポートやCCNA取得済みの方は2〜3ヶ月での合格も十分可能です。

7. よくある疑問(FAQ)

Q. LPICとLinuCを両方取る必要はありますか?
また、基本的には両方取る必要はありません。なぜなら、国内インフラ系の就職・転職では1つの資格で十分に評価されるからです。ただし、試験範囲が重なるため、1つ取得後はもう1つも比較的短期間で取得可能です。
Q. LinuCとLPICは互換性がありますか?
一方で、2018年以降は互換性がなくなりました。つまり、LinuC Level 1を取得してもLPIC-1の資格は持っていることにはなりません。ただし、学習内容は大きく重なるため、追加学習量は少なく済みます。
Q. CCNAとLinuC/LPICはどちらを先に取るべきですか?
そのため、キャリアの方向性で判断してください。ネットワーク系インフラを目指すならCCNA→LinuCの順が自然です。また、両方とも「CCNA+LinuC Level 1」の組み合わせで求人の選択肢が大きく広がるため、どちらから始めても着実に進めることが最優先です。
Q. 未経験者でもLevel 1は独学で合格できますか?
また、独学での合格は十分可能です。具体的には、Ping-tと参考書を組み合わせた学習で多くの未経験者が合格しています。ただし、実際にLinuxを触らずに暗記だけで合格しても実務で使えないため、仮想環境を用いたコマンド練習を並行することをおすすめします。

8. まとめ:LPICとLinuCどちらを選ぶか

最後に、LPICとLinuCの比較をまとめます。以上のように、どちらを選ぶかは「キャリアの方向性」と「学習しやすさ」で決まります。

📌 この記事のポイント
  • LPICは国際標準・海外志向、LinuCは日本市場特化。費用・難易度はほぼ同等
  • 国内SES・インフラ企業への就職ならLinuC、海外・外資系志向ならLPICが有利
  • 迷ったらLinuCを推奨(日本語・クラウド強化・国内求人での評価が高い)
  • 学習期間は未経験から3〜5ヶ月。Ping-t+参考書+実機練習が合格の3本柱
  • 両方の取得は必須ではないが、1つ取得後の追加取得は学習コストが低い

Linux資格の取得を、一緒に進めませんか?

LinuC・LPICのどちらを選ぶか、何から手をつければいいかを個別にサポートします。Route Bloomでは、インフラ系エンジニアを目指す方への学習相談を受け付けています。2026年7月からフリーランス講師として本格始動予定です。

※試験の内容・受験料は変更される場合があります。最新情報はLPI-Japan公式サイト・LPI公式サイトでご確認ください。

ABOUT ME
たから
サラリーマンをしながら開業して経営やってます。 今年、本業で独立・別事業を起業予定です。 ◆経験:IT講師/インフラエンジニア/PM/マネジメント/採用/運用・保守・構築・設計 ◆取得資格:CCNA/CCNP/LPIC-1/AZ-900/FE/サーティファイC言語 ◆サイドビジネス:経営/個人事業/アパレル