Wiresharkで学ぶパケット解析入門|ネットワークトラブルを「見える化」する

現場実践|ネットワーク解析
Wiresharkで学ぶパケット解析入門
ネットワークトラブルを「見える化」する
「通信が遅い原因がわからない」「接続できない理由をパケットレベルで調べたい」——Wiresharkを使ってネットワークの「中身」を見る方法を解説します。
💡 Wiresharkが使えるネットワークエンジニアは障害解析力が格段に上がります。「pingは通るが通信が遅い」「特定ポートへの通信がなぜか失敗する」等の原因をパケットレベルで特定できます。
1. Wiresharkとは
まず、Wiresharkはオープンソースのネットワークパケット解析ツールです。ネットワークインターフェースを流れるパケットをリアルタイムにキャプチャして、プロトコル・IPアドレス・ポート・ペイロードを詳細に分析できます。Windows・Mac・Linuxで動作・無料で利用可能です。
2. フィルタの使い方(表示フィルタ)
# 特定IPとの通信のみ表示
ip.addr == 192.168.1.100
# 特定ポートのみ(例:HTTPS)
tcp.port == 443
# HTTPのみ
http
# TCPのSYNパケットのみ(接続開始を追跡)
tcp.flags.syn == 1
# 特定IPからの通信
ip.src == 10.0.1.1
# DNSのみ
dns3. TCPハンドシェイクを確認する
また、接続の問題を調査するときはまずTCP 3ウェイハンドシェイク(SYN→SYN-ACK→ACK)が完了しているかを確認します。SYNを送っているのにSYN-ACKが返ってこない場合はファイアウォール・セキュリティグループによるブロックが疑われます。
4. 実践的な使用ケース
- 「通信が遅い」の原因調査:Statistics→Round Trip Timeでパケットの往復時間を確認。遅延が大きいホップを特定する
- 「接続できない」の原因調査:SYNは送れているか・RSTパケットが返ってきていないかを確認する
- DNSの問題調査:名前解決のリクエスト・レスポンスを確認して正しいIPアドレスが返ってきているかを確認する
5. Tips
⚠️ 本番環境でのキャプチャは許可を得てから
また、本番環境でのパケットキャプチャは通信の内容が含まれるため、必ず上長・セキュリティ担当者の許可を得てから実施してください。暗号化されていない通信が含まれる場合は特に注意が必要です。
📌 この記事のポイント
- Wiresharkはパケットをキャプチャして通信の中身を可視化する無料のネットワーク解析ツール
- ip.addr・tcp.port・tcp.flags.syn等の表示フィルタで目的の通信を素早く絞り込める
- TCPハンドシェイクが完了しているかが接続問題診断の第一歩
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