現場実践|AWSマルチVPC設計

AWS Transit Gateway入門|マルチVPC・マルチアカウント環境のハブ&スポーク設計

「複数のVPCをつなぐにはどうすればいい?」——AWS Transit GatewayによるマルチVPC接続・ルーティング設計・マルチアカウント環境でのハブ&スポークアーキテクチャを解説します。

読了目安:約18分更新日:2026年3月

💡 VPCが増えるほどVPCピアリングの管理が複雑になります。Transit Gatewayはハブとして機能してすべてのVPCをシンプルに接続できるマネージドサービスです。

この記事を書いた人
現役ITエンジニア・IT講師(経験14年)
CCNA・CCNP 取得LPIC-1 保有SES現場を複数経験

AWS環境のマルチVPC・マルチアカウント設計を複数案件で担当してきた立場から解説します。

1. VPCピアリングとTransit Gatewayの違い

VPCピアリングTransit Gateway
接続数の上限125ピアリング/VPC5,000 VPC
管理のしやすさN×(N-1)/2の接続が必要ハブに接続するだけでOK
推移的ルーティング不可(VPC-A→B→Cは不可)可能(TGW経由で推移的接続が可能)
コストデータ転送料金のみ時間料金+データ処理料金(高め)

2. ハブ&スポーク設計パターン

また、Transit GatewayをハブにしてShared Services VPC(共有サービス)・Egress VPC(インターネット出口)・各アプリケーションVPCをスポークとして接続するのが大規模環境の標準的な設計パターンです。

  • Shared Services VPC:AD・DNS・監視ツール等の全VPCで共有するサービスを集約する
  • Egress VPC:インターネットへの出口を一元管理する。NAT GatewayとFirewallをここに集約する
  • Application VPC:各アプリケーション・チームごとに独立したVPCを割り当てる

3. マルチアカウント環境での活用

さらに、AWS OrganizationsとAWS Resource Access Managerを使うことで、Transit GatewayをOrganization内の複数AWSアカウントで共有できます。これにより「本番・開発・セキュリティ」等の異なるAWSアカウントを1つのTransit Gatewayで接続できます。

📌 この記事のポイント
  • Transit GatewayはVPCが3つ以上になると管理効率でVPCピアリングを大幅に上回る
  • ハブ&スポーク設計はShared Services・Egress・Application VPCの3層構造が標準
  • マルチアカウント環境ではRAMでTransit Gatewayを共有してOrganization全体を接続できる

よくある質問(FAQ)

Q. AWS Transit Gatewayを学ぶ上で、前提知識は何が必要ですか?
基本的なネットワーク知識(IP・サブネット・ルーティングの概念)とLinuxコマンドの基礎があると学習が進めやすいです。CCNA・LinuC Level1程度の知識があれば十分です。クラウド自体はGUIで操作できるため、プログラミングの知識がなくても始められます。
Q. AWS Transit Gatewayの資格取得にはどのくらいの費用がかかりますか?
AWS・Azure・GCPともに試験費用は15,000〜30,000円程度です。学習教材としてUdemyのオンライン講座(セール時2,000〜3,000円)と公式ドキュメント(無料)の組み合わせが費用対効果が高いです。ハンズオン練習のクラウド利用料は月2,000〜5,000円程度見ておくとよいでしょう。
Q. クラウド系のスキルは将来性がありますか?
クラウド関連スキルの将来性は非常に高いです。企業のクラウド移行は今後も続き、2026年現在でもAWS・Azure認定資格保有者の需要は旺盛です。フリーランス市場でもクラウドエンジニアの単価は月80〜120万円と高水準で、今から学ぶ価値は十分あります。

キャリアの疑問、一緒に解決しませんか?

Route Bloomでは、インフラ系ITエンジニアを目指す方への個別サポートを行っています。2026年7月からフリーランス講師として本格始動予定です。

※AWS Transit Gatewayの機能・料金はAWSにより変更される場合があります。

ABOUT ME
たから
サラリーマンをしながら開業して経営やってます。 今年、本業で独立・別事業を起業予定です。 ◆経験:IT講師/インフラエンジニア/PM/マネジメント/採用/運用・保守・構築・設計 ◆取得資格:CCNA/CCNP/LPIC-1/AZ-900/FE/サーティファイC言語 ◆サイドビジネス:アパレル事業/複数のWEBメディアを運営